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種池山荘 |
9月20日 信濃大町扇沢〜キレット小屋
予定より1時間も遅い6時過ぎに歩き始める。最近どうも車の中で寝過ごしてしまう。
駐車場から少し車道を下ったところから登山道は始まる。いきなり急な坂が続くが、上に行くほど傾斜は緩やかになる。3時間強登ると主稜線上にある山小屋、種池山荘前に出る。宿泊するならここよりも、布団を新調したばかりのとなりの新越山荘のほうがいいそうだ。
針の木岳がすぐ近くに見える。今日は快晴だ。
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爺ヶ岳 |
種池山荘から1時間ほどで爺ヶ岳(じいがたけ)南峰。この山は南、中央、北の3つのピークがある。手前にあるせいか、標高の低い南峰のほうに人が多いのは面白い。
このあたりには雷鳥が生息しているらしいが、鷹などを警戒して天気のいい日は滅多に姿をあらわさないそうだ。
冷池(つべたいけ)山荘前の広場ではお湯を沸かし、いつもの昼食をとる。カップラーメン、コーヒー、フルーツ缶だ。ここでこの先のルートなどの情報を聞く。山荘の従業員はとても丁寧に対応してくれた。
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鹿島槍ヶ岳より南方面 |
少し暑いくらいの陽気の中淡々と歩を進め、15時に鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ)山頂着。途中、こんな高いところにもネズミの死骸がある。
自生している白玉の木や黒豆の木の実を食べた。他にもこけももなどのベリー類もいたるところで実っている。
そしてここからが今日のクライマックス、八峰キレットだ。キレット小屋が足元に見える。キレットとは「切戸」のことで、山と山の間が鋭く切れ落ちている部分を意味している。感覚的にはほとんど垂直に、そして直線的に小屋をめがけて落ちていくようなルートだ。標高差は約300メートル。その上、さらに下まではっきりと見えているのが怖い。
「やめときゃよかった」と一瞬思った。ほとんどの人がここは通らずに引き返すわけだ。落ちたら、途中で止まることはないだろう。
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キレット小屋から剣岳の夕焼け |
かなりの緊張の中、両手両足を使い2時間をかけて下り、17時にキレット小屋に到着。もう1時間は早く到着したかった。途中で何かあったら明るいうちには到着できないからだ。早出を心がけましょう。
こんなにほっとしたのは久しぶりかも。こじんまりとした、なかなか雰囲気のいい小屋だ。夕方も暖かく、外で夕日や星を見ていても寒くはなかった。
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唐松山荘 |
9月21日 キレット小屋〜唐松山荘
またまた出発は遅れて6時過ぎ。朝食はいつも摂らない。朝からご飯はきついのだ。ちなみに弁当も頼んだことはない。冷たいご飯は中学以来食べたことがない。
2時間半の後、五竜岳(ごりゅうだけ)着。下りたところにある五竜山荘はよさそう。しかし、今日の予定は唐松山荘に泊まるのだ。唐松山荘には5時着。今朝は出発が遅いかと心配したが、ちょうどいい時間についた。
今日も昨日と同様、ものすごくいい天気で風も無く暖かかで、かなり日に焼けてしまった。行き交う人もほとんど無く、長い稜線と鮮やかな展望を堪能できた。
夕食後話をした女性は、山に「登る」とは言わずに、「やっつける」という言葉を使った。同じ表現を使う人が少なからずいるのだが、彼らにとって自然は敵対する関係でしかないのだろうか。この女性は品がよさそうには見えるのだが。