アデレード → エアーズロック 1588km
2/24 アデレード 〜 グラッドストン 178km
エミといっしょに、出発する。
ワインの醸造で有名な、バロッサバレーへ向けて出発。となりのキャラバンカーのおじさんに勧められたのだけど、ものすごく暑くてワイナリー巡りもめんどくさい。
途中でスピードメータが動かなくなった。ワイヤが抜けてしまったのかも。修理しようとしたが、カウルが邪魔で手が届かないのでやめた。チェンが限界なので、この先のポートオーガスタで交換したい。
グラッドストンのキャラバンパークに着くと、親切なオージーがBBQに招いてくれた。肉とビールをたらふくご馳走になった。
メータがいかれたので、正確な距離はわからない。
2/25 グラッドストン 〜 ウーメラ 280km
まず、ポートオーガスタへ出る。ここは内陸に向けての最後のまとまった町なので、色々と買い込んだ。
チェン、スプロケット、メーターケーブル等を交換しようと思い、町で唯一のバイク屋へ行ったが在庫が無かった。エアーズロックへ行った後またここに戻ってくるので、その間に仕入れておいてもらうことにした。ただ、チェンだけは持って走ることにした。できればここに戻ってから、スプロケットといっしょに交換したい。
このまま北進すると、雨季のため通行止めなどで予定が大きくずれる可能性があるので、エアーズロックに行ったら再びここポートオーガスタに戻り、そこから西へ向かうのだ。
ここに来て初めてアボリジニを見た。
その後、ここから始まるスチュアートハイウエイに乗り、内陸へ向けて走り出す。このハイウエイの名前は、かつての内陸探検隊員に由来する。
とにかく暑い。走っている時でさえ、暑い。ヘアドライアの中を走っているようだ。木は全くと言っていいほど見当たらず、ケチな草しか生えてない。それらわずかな植物も色は薄く、水分が少ないのでパリパリで、生きているのかさえ定かでない。
途中のピンバまでは、店もスタンドも無い、自販機ひとつも、建物の1件も、人さえ見なかった。
今夜はウーメラのキャラバンパーク。クルマの屋根の上で寝ているやつもいた。それくらい暑い。
2/26 ウーメラ 〜 クーパピディ 390km
今日も暑い。これが内陸の砂漠地帯の気候なのだろう。聞いた話によると、気温は45度くらい。クーパピディまでは無給油区間が250kmあり、かなりきつかった。暑さには少し慣れたが、のどの乾きには困った。持っている水は、ほとんどお湯になってしまう。湖はどれも塩で真っ白。野生のエミューもいた。
7時少し前くらいに、クーパピディ着。オパール採掘の町、山師が集まるところだ。ホコリっぽくて治安が悪そうな印象がする。
ここのキャラバンパークで、アデレードで別れたバーバラに再開した。バイクを手放して、同朋のツアーメイトといっしょだった。賢明な選択だと思うし、バーバラも以前より朗らかだった。なんか安心できた。
2/27 クーパピディ 〜 Kulgera 420km
今日は夜明けとともに出発。なるべく涼しいうちに走りたいからだ。10時くらいまでならば、涼しく走れるから楽。そのせいか、一日を通じて、暑さはそれほどでもなかった。
しかしエミは、この暑さに相当まいっているようだ。おまけに、バイクにまたがると片足がやっと届く程度だし、怖くて未舗装路を走れないので、道沿いにあるパーキングの木陰まで来ることが出来ないでいる。とんだ荷を背負ってしまったようだ。
その上、エミのバイクは250ccなのでスピードが出ず、単調すぎる景色とあいまって、さらにまいってしまっているようだ。
だんだんとアボリジニの姿が多くなって来た。しかしなぜ、こんな砂漠のようなところに、クルマも無くいられるのだろうか。恐るべし。
Kulgeraのキャラバンパーク。めんどうなので、テント無しで寝る。
明日も夜明けとともに起きよう。
2/28 Kulgera 〜 ユララ 320km
途中のロードハウスで、平塚から来たヒッチハイカーに会った。バイクがこわれたので、ヒッチハイクをしているそうだ。荷物は小さなディバックだけなので、最初は無謀なヤツと思ったが、こういう旅もいいかもしれない。
ユララリゾートに到着。エアーズロックの入り口だ。環境保護と、アボリジニの信仰への配慮のため、エアーズロックの間近には宿泊施設はないからだ。
あいかわらずハエが多いので、頭からかぶるハエよけのネットを買った。
走行中にエアーズロックがちらりと見えた。思っていたよりもよさそう。
ここのキャラバンパークは、太陽に熱せられた地面が夜になっても冷えないので、背中がほてって寝苦しい。なんだかアリも多い。
3/1 ユララ 〜 エアーズロック往復 30km
ユララから来る途中に料金所が有り、この国立公園の利用料を支払う。エアーズロックに登った。約1時間くらいだったが、暑さもありかなりきつく感じた。ちょうど日本からのパッケージツアーの団体も来ていて、こんなところで関西弁を聞くとは思わなかった。
エアーズロックは間近で見るとすごくでかく、登るともっとでかい。頂上からの眺めも良かった。
ユララに戻ってから、フォーシーズンズ、シェラトン、ふたつのホテルのプールをはしご。シェラトンではプールサイドでビール飲みまくり。エミはおごってくれと言うが、考えが甘い。
夕方、エアーズロックの夕暮れを見に行ったが、本当に真っ赤に染まるのは滅多に無いそうだ。
そうこうしているうちに、昨日会ったヒッチハイカーが到着し、エミは彼と息が合ったようで、俺は彼に彼女を押し付けるような形で再びひとりになれた。
だが、勝手に俺の食器を使うのはこまる。おまけにそれでカレーを食いやがった。カレーを食べると匂いが抜けなくなっちまうのに。
やっぱりこのヒッチハイカーも、エミといっしょで、困ったもんだ。