気ままな人生、きままな旅

オーストラリアツーリング記 7

ポートオーガスタ → パース 3386km

3/8 ポートオーガスタ 〜 Ceduna 480km

 9時過ぎにポートオーガスタを出る。出てすぐにアメリカンに乗った日本人ライダーに出会い、今日の宿泊予定のSedunaで会おうということになった。彼はスロットルをでっかい洗濯バサミを使って、一定の位置で固定できるようにしていた。パチンコみたいだ。
 ずっと単調な景色の中を走り、5時頃Ceduna着。
 ここからはパースまでまともな町は無いようだ。けっこう涼しくなってきた。今夜は冷え込むかも。
 それにしても、新品のチェンとスプロケは最高だ。音ひとつ出さないくらいに、静か。スピードメータもちゃんと動くようになった。

3/9 Ceduna 〜 Eucla 513km

 Yalataを過ぎると道はますます平坦になり、ナラボーの集落まで来れば360度地平線で木が全く見られなくなった。そして沿岸部は気温が低く少し寒いくらいだ。
 途中、カメラを落としたというライダーに会い、もし見つけたら連絡すると言って別れたが、見つからなかった。
 今日はEuclaのモーテル泊まり。クルマでまわっている日本人とシェア。彼のクルマ、いすゞジェミニは、こちらではジェミナイと発音されているそうだ。
 彼に聞いて始めて知ったのだが、なんと湾岸戦争は10日前に終わったそうだ。

3/10 Eucla 〜 Noseman 717km

 9時過ぎに出発する時に、ジェミナイの彼にラーメンをごちそうになった。
 朝方は曇っていて寒かったので、ジャケットを着込む。途中からだんだん晴れてきて、走っていてちょうどいい暖かさになた。
 12時頃にMaduraに着く。坂を登りきったところにMadura Passという標識があった。峠なのだろうか。標高差50メートルもないのに。
 Balladoniaに着いた時に、西に向かっているので日暮れまでにはNosemanにつけると思い、6時頃から残り190kmを走り始めたが、考えが甘かった。半分も行かないうちに真っ暗になってしまった。動物との接触や道の状況などが気になるので、時速70km程度しか出せない。カンガルーは夜間、ヘッドライトめがけて飛び込んでくるのだ。
 休憩無しで200km近くを走るのも、3時間連続で走るのも、120km以上で走るのも、1日に700km走るのも、夜に走るのも、今日が初めてだった。体力的にも精神的にも非常にきつく、危険である。
 Nosemanのキャラバンパークにに到着した時、たまたま受付で居合わせた、XR600を持っているという人に、夜走るのは危険だからやめたほうがいいと言われてしまった。まったくそのとおりで、2度とやりたくないと思った。無事だったのも、単に運が良かっただけなのかもしれない。
 疲れて9時過ぎに到着したので、メシも食わずに3日ぶりのシャワーを浴び、すぐ寝る。
 Nosemanの3kmほど手前に検問があり、係員が野菜やフルーツなどの持込をチェックしていた。ここオーストラリアは、砂漠地帯がバリアの役目を果たし他地域からの植物に付く病原菌や害虫の侵入を防いでいるので、このゲートで輸入品の検疫並みのチェックをするらしい。俺はオレンジを数個持っていたが、「ここで食べてれば問題ないか?」と尋ねたら、「OK」と言ってくれたので、もちろんそうした。

3/11 Noseman 〜 エスペランス 200km

 チェン調整やバッテリーを点検したりで、11時頃の出発になった。
 エスペランスはよく話しに聞くだけあって、海岸が美しいところだ。特に毎日単調な景色ばかり見ていると、海が見えるだけでうれしくなってしまう。それに、久しぶりにウールワース(スーパー)があり、ガソリンの値段も下がった。
 今日は夕方から涼しくなり風も強いので、ユースホステルに泊まる。テントよりも暖かいが、ここの設備はあまりよくない。
 このYHで同宿になった日本人グループと夜遅くまで話し込んだ。

3/12 エスペランス連泊 259km

 今日もゆっくりと10時過ぎに出発。こういうところに泊まると、ついのんびりしてしまう。
 アルバニーまで行くつもりだったが、YHの会員証を忘れたことに気づき15kmほど引き返す。しかしオフィスに行っても誰もいないので、今日もここに泊まることにする。
 昨夜聞いた、ラッキーベイへ行ってみる。しかし、貨物船が座礁してオイルで汚れてしまったので、通行止めで行けなかった。仕方ないので未舗装路を5kmほど走って、ルグランビーチでのんびりと過ごす。このビーチはバイクでも走れるそうだが、止めておいた。そんな気が起こらないほどの美しさだった。

3/13 エスペランス 〜 アルバニー 486km

 ここアルバニーまで、どこにも寄らずに来た。
 ここのYHでエスペランスで会ったふたり組みに再開。色々と話を聞くうちに、又しても連泊を決めた。この町はこじんまりとした漁港があり、なかなか良さそうだ。YHもきれいで、受付のアネキやおじさんも感じがよく、廊下のソファでしばらく話しをしていた。

3/14 アルバニー連泊 159km

 アルバニーの町や近辺を色々と見てまわった。エスペランスよりもずっといいところだと思う。
 昼食をしている時、隣町にすんでいるデンマーク人の男と話しをした。「ぜひうちに寄って欲しい」と言っていたが、どうしようか迷っている。結婚して子供もいるそうだが。
 今夜は4人部屋をひとりで寝る

3/15 アルバニー 〜 フリーマントル 547km

 出発が遅かったせいか、無理をしたのが悪かったのか、フリーマントルのYHに落ち着いたのは夜の9時過ぎだった。ただ、早く出発していたら、雨に降られていただろう。
 北上していくと、どんどん暑くなっていく。アルバニーとは大違いだ。また、湿気が多くなったようだ。木も多く、それも大木だ。今日来た道も、森の中を通っていた。木陰があり、久しぶりに爽快な気分だった。
 この先パースに着いてビーチに良さそうなキャラバンパークがあったら、そこで数日ゆっくりしようと思う。タイヤはどうしようか、もう少しもちそうだが、パースを過ぎるとしばらく大きな町は無い。
 このYHの雰囲気は落ち着きが無く、あまり好みではない。キャラバンパークのほうがよかったかも。しかし、10時を過ぎると、とたんに静かになった。
 銀行へ行くのを忘れてしまった。

3/16 フリーマントル 〜 パース 25km

 今日はパースまでたったの25km。午前中に、ここフランシスストリートにあるYHに着いた。エスペランスやスチュアートハイウエイで会った人など顔見知りも多く、昨日のYHとは違ってのんびりできそうだ。
 午後はブラックスワンを見るために、レイクモンガへ行った。あんなにたくさんいるとは思わなかった。
 夜はYH主催のBBQパーティー。ポリバケツで作ったコールスローがうまかった。


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