気ままな人生、きままな旅

オーストラリアツーリング記 14

マウントアイザ → ケアンズ 1245km

5/23 マウントアイザ 〜 Hughenden 519km

 横井さんはついに行ってしまった。
 朝、時間どおりに起きられたことを確認すると俺は又眠ってしまい、再び起きた時にはもういなかった。余った食料や寝袋を置いていってくれた。

 マウントアイザからCloncurryまでの約120kmは、山間を縫うアップダウンやカーブが連続する道で、走るのが楽しかった。そこを過ぎると道は再び平坦になった。しばらく道は鉄道と平行して走っていて、ひとつ列車を抜き、次に列車とすれ違う時に機関手とあいさつした。マウントアイザで産出した鉱物を運ぶ鉄道だ。
 そして今夜はHughendenのキャラバンパーク。すぐ横に鉄道の駅があり、久しぶりの列車の音がなんだかなつかしい。
 もうシドニーまでは、残すところ3500km。バイクで走るのはあと1週間程だと思うと、少し寂しい気がしてきた。
 今夜は雲が多く少々気になるが、東に進むにつれて朝の冷え込みがだんだんやわらいでくるのはありがたい。

5/24 Hughenden 〜 タウンズビル 380km

 朝10時の出発。また最後の出発となってしまい、テントサイトにはほかに誰もいない。
 ここHughendenから90km程行くと、Great deviding range(大分水嶺山脈)を越える。ついに乾燥した内陸部から東海岸に出るのだ。

 この山脈の峠の見晴台に着くと、パースでいっしょだったフェラピーがいた。車の調子はあまり良くないようだ。どうやらオイルが燃焼室に入ってしまうらしく、排気ガスがやたらと黒い。
 峠を下ってタウンズビルまでの道は、四方を山に囲まれ緑がとても濃い。まるで北海道を走っているようだ。きれいな牧草地も多く、今まで走ったオーストラリアの道で一番きれいだと思った。
 今夜はタウンズビル中心部手前5km程のところにあるキャラバンパーク。たったの5ドルだけど、設備はとても良い。となりには、久しぶりにちゃんと水が有る川が流れている。
 明日はもう、ケアンズだ。

5/25 タウンズビル 〜 ケアンズ 346km

 今日もゆっくりと出発。フェラピーのクルマは途中で何度も止まっていて、先に行ってくれと言ってくれたのでそうさせてもらった。

 道の両側にはさとうきびやパイナップルの畑、左手には1000mをこす山脈。木々が青々と茂っていて、長いこと内陸部の乾燥地帯を走ってきた目にはとても美しく見える。水があるってどんなにすばらしいことか。山の頂きは雲に覆われている。適当にカーブとアップダウンがあり、走っていて楽しい。
 Innisfailとい町を町を過ぎてしばらく行くと、雨が降り出した。レインウエア着たが、すぐに止んだ。
 久しぶりに水がありある程度の規模のまちに着くと、どうしても長居をしたくなるので、ケアンズではユースホステルに泊まることを決めていた。
 ケアンズのユースホステルに着くと、知った顔ばかりだった。ツレちゃん、中島、桔梗屋、難波夫妻などなど。
 夜はバーに行き、久しぶりにウイスキーを飲んだ。こちらでは、ワインやビールはコーラ並に安いけど、ウイスキーは日本よりも高い。アルコール中毒を防ぐため、強い酒には高率の税がかけられているのだそうだ。


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