気ままな人生、きままな旅

北海道 2007年初夏・2/6

Last Updated Aug.4.2007
セコマの安くてうまいもの達
6月19日 青森県大間町〜北海道寿都(すっつ)町

 寝坊したら6時半の便に間に合わないと心配していたものの、目覚まし時計も使わずに5時過ぎに難なく起きられた。
 フェリー代は、JAF割引で11,300円。往復での割り引きもあるけれど、有効期間が2週間しかないので使えない。東北地方は明日から入梅と言うことで、空はどんより曇り。
 揺れもせず定刻どおりに函館に着岸。こちらの空も雲が多い。少しでも雲が少なそうな日本海側を北上することにする。風が少々強く、気温は低い。
 木古内(きこない)で、今期初セコマ、初豚串。セコマは安くてサイコーだね。画像のペペロンチーノは100円。500mlのコーヒーが108円。お茶なら98円だぜ。他のくされコンビニも見習え!
 豚串、うめ〜。
 で、寿都の「ゆべつのゆ」で汗を流してから、今夜は寿都漁港でおやすみ。
 それにしてもつくづく思うのは、どこの港でも大規模な改修工事が行われていて、こんなちっぽけな町の港に巨大貨物船でも入港させる気かと思ってしまう。ついでに、波消しブロックを作っている港も多い。やはり地方の主要産業は、公共工事なのであった。参院選挙が近いけど、田舎では工事を持ってこれるヤツが勝つ。

洞爺湖の噴火跡
6月20日 寿都〜夕張市

 さすがに漁港の朝は早い。夜明け前から何やら準備してる。
 R229で岩内まで行き、そこからニセコパノラマラインを経由して、やたらと山菜採り(ふき)の皆様が数珠繋ぎに駐車している間を抜けながら数人轢きそうになり、羊蹄山の北側を回って洞爺湖へ。
 洞爺湖岸の噴火跡はやたらときれいに整備されてしまい、崩れかけた住宅やつぶれかけたガソリンスタンドは跡形も無く、火山灰に埋もれたプールや体育館も無くなってしまい、あの噴火直後の力強さが微塵も感じられない有様に成り果てていた。整備しておかないと、いずれ大雨や雪解け水で火山灰が流れ出して土石流となり温泉街を襲うのは目に見えているから仕方無いとは思うけど、再び噴火でもしない限りもうココには来ないだろう。

鹿島地区

 洞爺湖でがっかりした後、財政破綻後どうなったのかを確かめるべく夕張へ向かう。町の様子は特に変わりは無い。あるとすればガソリンスタンドで見た「がんばろう夕張」と書かれたのぼりくらいだ。いつもの「ゆーぱろの湯」は閉鎖されてしまったけど、どこかの企業が再オープンさせると後日のニュースで聞いた。
 本当に必要なんだかどうだかわからないダム拡張のため湖底に沈むことになった鹿島地区で、最後まで残っていた廃屋は、ついに取り壊されてしまったようだ。
 この付近では、工事関係車両が我が物顔で走り回り、ヘタに道路わきにでも駐車しようものなら、仕事熱心な警備員から犯罪者を見るような目つきでにらまれること請け合いだ。警備員はそうでなくっちゃ。

夕張の無人のアパート

 ゆーぱろが閉まっていたので、「れーすいの湯」へ。ミストサウナが良かった。今夜はここの駐車場で寝ちゃえ!
 今日はずっとうす曇り。明るかったけど、空の色はどこも白だったなぁ。セコマで78円の炭酸ジュースがうまい、安い。350mlで78円だもんなぁ、他も見習え!(中国産じゃないことを祈る。

音更の木
6月21日 夕張〜中札内(なかさつない)村

 線路のすぐ脇で寝たので、始発列車の音で目覚めるだろうと期待していたのに、6時半に自然に目覚める。まだ始発には早いようだ。昨夜の雨はやんでいたけど霧が深い。予報によると内陸部以外は雨のようなので、帯広へと向かうことにする。
 すごく良い天気の帯広到着後、真っ先に六花亭へ。色々食べた後に2階の喫茶店へ行った。ここの喫茶店は初めてだ。久しぶりのレギュラーコーヒーはうまかったし、分厚いコーヒーカップの感触が良かった。隣のテーブルでは、やけに若く見える母親(だと思う)と5歳くらいの女の子がケーキを食べていた。意外とこういった些細な記憶が長く残るので、きっとこの子も30年後に今日のことをふと思い出すことだろう。
 帯広から音更(おとふけ)、鹿追(しかおい)にかけて探索した後、今度は柳月のお菓子工場「スイーツガーデン」で工場見学。カット前の三方六は、丸太そのもの。あんなでかいのを食べてみたいと、特別注文したくなるほど三方六はうまいのであった。今回始めて食べた「ホワイトロード」、スポンジの間にクリームがはさまっているだけのお菓子なんだけど、これもうまい。
 お菓子の食いすぎ、買いすぎの後、河北温泉の「ゆもーる」でほこりを落とす。この時期の北海道は、クルマに乗るとき静電気が起きるくらいに乾燥していて、ホコリだらけになってしまう。舗装してないところをよく走るうえに、エアコンはあまり好きではないので窓を開けて走ることが多いせいもあるけどね。
 ここ帯広の温泉は、中心部にある「たぬきの里」も含めて、モール温泉と呼ばれる植物成分が入った温泉で、ちょっと茶色くてヌルヌルするのが特徴だ。
 さて、明日は大樹(たいき)町は旭浜にあるトーチカを撮影する予定なので、帯広を抜けて中札内(なかさつない)まで進んでおくことに。
 夜走ると、虫、特に蛾がクルマに当たってつぶれて、そりゃもうたいへんなことになる。

大樹町旭浜のトーチカ
6月22日 中札内〜根室市

 朝6時半、霧は深く気温は低い。道東によくある天気だ。困ったもんだよ。気を取り直して旭浜のトーチカを見に行くが、やっぱり霧は濃い。海岸なんだから、当たり前だよな。
 このトーチカは、米軍の上陸を迎え撃つべく作られたもので、当時は戦艦などから取り外された旧式の大砲がすえてあったはずだ。当然敵の弾もよけなければならないので、半分は地面に埋まっていたはずなんだけど、今では波の浸食によって基礎の部分さえほじくり返され、あらぬ方向を向いてしまっている。
 現在、この海岸では大規模な護岸工事が行われているので、来年には景色は一変していることだろう。さらに、「平和・反戦主義者」はこういった兵器を忌み嫌うので、そのうち片付けられてしまうかもしれない。「本物」を見ればイメージが沸き、いい教育になると思うんだけどね。原爆で破れた衣類や溶けかかったガラス製品の保存には熱心なのになぁ。大樹町の今後に注目しましょう。
 ま、とにかく見るなら今のうちってことだ。秋になれば釣り人でごった返し、浜までクルマを乗り入れる輩まで出てくる始末だからね。

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 トーチカを後にしてからは、ずっと海岸沿いに走り、昆布刈石なんぞも通ってみたけれど霧で何にも見えず、白糠の道の駅でちょっとは有名な豚丼でも食べてみようかなどと考えていたのに、気づいたらセコマで弁当を食っていた自分を目の当たりにして己の味覚を再認識しつつ、根室に向けてひた走る。
 釧路を過ぎても予想通りに霧は濃いままで、霧多布岬の灯台もご覧の通り。これを見て落石岬には行く気にもならず、そのまま根室に突入。
 根室も寒い。最高気温が13度だったらしい。千葉の真冬だぜ。
 「インディアンサマーカンパニー」に泊まろうと思ったけど、やってるかどうかわからないしカニの季節には早いので、港へ行く。
 すぐ横に、海上保安庁の船が泊まってら。

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